フランスの子ども家庭福祉を専門とし、小学2年生の娘を連れてフランスにて調査研究をしている研究者は、学術振興会の研究員の規定が年間 1/3 を超えて日本に滞在することであるため、娘の学校に配慮しながら1年に日仏を3往復している。配偶者はホテル勤務であり長期休暇も子どもとは別のタイミングであり、家族も近くにいないため、本助成金を活用し、子どものサマープログラム参加を可能にするすることで、学会参加をすることができる。
安發明子(代表者・研究者)
小学2年生の娘を連れてフランスにて調査研究をしている研究者は、学術振興会の研究員の規定が年間 1/3 を超えて日本に滞在することであるため、娘の学校に配慮しながら1年に日仏を3往復している。去年は渡航の飛行機代に150万円を要した。
配偶者はホテル勤務であり長期休暇が子どもとは別のタイミングであり、家族も近くにいないため、1人で育児と研究をしている。これまでは基本的にオンラインの学会のみに参加、現地参加の場合は子連れで自分の発表以外の参加は難しかった。
本助成金によって1週間の子どものサマープログラムの費用の一部を賄うことができるため、1回の国際学会発表に参加することができる。子どもは自分が選んだサマープログラムに参加し、申請者は学会に現地参加し他の研究者とも交流することができる。
育児と研究の両立は孤独ないばらの道です。伝統的な価値観をもとに子どもがいながらの研究継続自体が批判されることも多々あります。子連れであることは想定されていない研究の世界で悔しい想いはたくさんしました。けれど、子ども家庭分野の研究に女性が参加することは非常に意義があると考えています。長い1人ぼっちのたたかいにおいて、両立を支えるための資金の提案は、その存在自体が小さな灯のようにあたたかく感じました。Cheiron-GIFTSが女性の研究継続を可能にする道を照らしていくことを期待しています。
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