代表者氏名:酒井 康史/Yasushi SAKAI
研究者氏名:酒井 康史/Yasushi SAKAI
海外での居住地:アメリカ・ボストン
研究分野:美術(絵画・彫刻・工芸・建築・写真・デザイン等), 思想・倫理, 社会科学, 工学, その他
研究テーマ:住民参加型都市計画の意思決定におけるデジタルテクノロジーの応用
研究者として取得している助成金:MIT からのStipendとRAship
コロナウィルスの影響及び米国においてはBlack Lives Matterムーブメントと続き、非日常が日常となるほど歴史的な一年となっています。このような状況下においても、リスクをとって家族共々留学を楽しみつつ夢に向かう模範となれるように一層努力を重ねていきたいと思います。
変動する時代とともに、家庭にも出産や育児といったライフステージの変化があります。出産以前でのキャリアを基に、育児を経て次のステップへ向かい方は日本においても考えることですが、近所付き合いや親戚のサポートなど国外にいると頼りづらい助け合いの大切さについて身をもって知らされます。
ケイロン・イニシアチブの本取り組みは、まさに、こういった事態でこそ家族を含めた包括的な支援のあり方を提示していると思います。「配偶者のキャリアパスを含めた学業・仕事における赴任」は頭では重要性が分かっていても日々の忙しさになかなか後回しになってしまいますが、今回の給付と共にケイロン・イニシアチブの思想に後押しされました。パートナーと一緒にキャリア・パスを考えることは、雇用の流動性が高いアメリカにおいてはごく普通であり、こうした考え方が、日本においても一つの可能性として受け入れられると働き方・家族との接し方に多様性が出て、激動の時代にも対応できるものと感じています。
本給付金は配偶者のキャリアアップとともに、その分野のネットワークを広げるために活用させていただくつもりです。こうすることで、「個人の留学とそのサポート」からまとまった赴任先のコミニュティへのパスを作り包括的な社会参加ができるように努力していきます。
Cheiron-GIFTSの活用方法 (要約):
フリーランスのデザイナーである研究者の配偶者のオンライン教材によるデザイン等スキルアップにより、デザインコンサルティングの基盤構築等を目指す
現在抱えている海外での家族キャリアパスに関する問題と,本助成金を用いた解決策:
家計は元来逼迫していたので、今般のコロナウィルスの世界的緊急事態に対応できないと痛感しました。緊急帰国も在籍を離れることで大学からの助成金継続の不安があり、その他リスクも鑑みて断念せざるをえませんでした。現状どの国も自国民の保護を優先することが妥当なので、留学をする外国人の立場から細心の注意をはらって生活・研究を続けております。当然妻もこの不安定な情勢の影響を受けており、仕事の継続が難しくなっております。そこで本助成金の使途として、フリーランスでのキャリア継続のための準備に充てたいと考えております。具体的には、オンライン教材によって英語とデザイン業のスキルアップを計り、個人としてデザインコンサルティングの基盤構築(ウェブサイト等)に加え米国での学位プログラムの願書提出を考えております。
上記の問題を解決するための計画:
17ヶ月の保育園費
2020 04-06月 妻の労働許可証の取得 <取得済み>
06-12月 TOEFLオンライン講座の受講
06-12月 個人事業に関わるサイトの構築
2021 01-06月 デザインスキルオンライン講座の受講
<助成期間終了>
06-12月 願書提出準備
2022年 学位プログラム願書提出
留学中の家族の理想的なあり方について:
私自身帰国子女であり、親の海外赴任により環境に恵まれたことをとても感謝しています。子供には、世界中どこに住んでいても通用する広い視点を私の留学期間中に持つ機会を得られれば、同じ幸せをわかちあえると思っています。同僚研究者の中には、長期間妻子と離れて研究する事を選んでいる例が多いですが、留学によって自身の研究に集中している姿を見せるのも一つの教育である上、研究は時間に融通が効くので、幼少期を親と過ごすのには適していると強く感じます。また現代特に重要視される夫婦セットでの包括的なキャリアを考え、誰もが妥協をしない積極的な留学のあり方を理想としています。
Comments